美容室・サロン経営でお金が残らないのはなぜ?よくある3つの理由と改善策

美容室やサロンを経営されている中で、「毎日これだけ忙しく働いて、予約もたくさん入っているのに、月末に通帳を見ると想像以上にお金が残っていない……」と感じたことはありませんか?

お客様に喜んでいただくために技術を磨き、接客に全力を注いでいるからこそ、経営の数字の面で報われないと感じると、どうしても不安になってしまうものです。

「売上が上がれば、自然と利益も増えるはず」と思われがちですが、実は売上の大きさと手元に残るお金(利益や現金)の額は、必ずしも比例しません。サロン経営には、お金が手元から流れていきやすい特有の事情がいくつか存在します。

この記事では、美容室やサロンの経営でお金が残りにくいよくある理由と、今日から少しずつ見直せるポイントについてお伝えします。数字に苦手意識がある方にも分かりやすく、やさしく解説していきますので、ぜひご自身のサロンと照らし合わせながら読んでみてください。

目次

 美容室・サロン経営でお金が残りにくい3つの理由

売上はしっかり立っているのにお金が残らない場合、どこかに、見えにくいお金の出口があることが多いです。まずは、サロン経営において陥りがちな3つの理由を見ていきましょう。

1. 材料費や在庫などの変動費が見えにくくなっている

美容室やサロンでは、カラー剤、パーマ液、シャンプー、トリートメント、店販用の商品など、様々な材料を扱います。これらは売上に連動して増減する「変動費」と呼ばれます。

お客様の満足度を上げるために、新しい薬剤を積極的に導入したり、豊富な種類を取り揃えたりすることは素晴らしいことです。しかし、その結果として使われないまま古くなってしまう在庫や過剰なストックを抱えていないでしょうか。

在庫は、購入した時点でお金が手元から出ていきます。まだ使っていない(売上につながっていない)材料が棚に眠っている状態は、いわば現金を商品に換えて棚に置いている状態と同じです。日々の営業に追われていると、この「見えない材料費のロス」が積み重なり、利益を圧迫しているケースが少なくありません。

2. 人件費や採用・教育にかかるコストの負担

サロン経営において、スタッフは最大の財産です。一方で、事業を運営する上で最も大きな支出になりやすいのが人件費です。

お給料だけでなく、社会保険料の負担(※加入要件などは要確認)や、スタッフを採用するための求人広告費、入社後の研修・教育にかかる時間とコストなど、人を雇い、育てていくためには多くのお金と労力がかかります。

もし、せっかく採用して育てたスタッフが短い期間で退職してしまった場合、これまでにかけた採用費や教育費が回収できず、また新たな採用コストがかかるという悪循環に陥ってしまうこともあります。このように、スタッフの定着状況も、手元に残るお金に大きな影響を与えます。

3. 売上入金と支払いのタイミングのズレ(キャッシュフローの問題)

近年、多くのお客様がクレジットカードやQRコード決済などのキャッシュレス決済を利用されるようになりました。お客様にとっては便利ですが、経営側から見ると売上が立った日と実際にお金が銀行に振り込まれる日にズレが生じることになります。

手元に現金が入ってくるのは数週間〜1ヶ月先なのに、家賃、材料の仕入れ代金、スタッフのお給料などは先に出ていく。この入金と支払いのタイミングのズレが大きくなると、帳簿上は黒字(利益が出ている状態)でも、手元の通帳には現金がないという苦しい状態に陥ってしまいます。

さらに、忘れた頃にやってくるのが税金の支払いです。消費税や所得税、法人税、まとまった金額の支払い時期を把握できていないと、支払うためのお金が足りないと慌ててしまう原因になります。

手元にお金を残すために、まず見直したいポイント

お金が残らない理由が少し見えてきたでしょうか。ここからは、現状を改善し、少しでも手元にお金を残していくために今日からできる見直しのポイントをお伝えします。

月々の「固定費」と「変動費」を分けて把握する

まずは、毎月何にどれくらいお金を使っているのかをざっくりとで構いませんので整理してみましょう。支出を大きく2つに分けるのがコツです。

固定費…売上の増減に関係なく毎月必ずかかるお金(家賃、水道光熱費の基本料金、スタッフの基本給、システムの月額利用料など)
変動費…売上に連動して増減するお金(材料費、店販商品の仕入れ代など)

利益を出すための第一歩はムダを減らすことですが、やみくもに節約すれば良いというものではありません。
例えば、使っていない不要な有料サービスの解約や、過剰な材料ストックの適正化などはすぐに見直せる部分です。一方で、お客様の居心地に関わる部分(空調などの適正な光熱費)や、スタッフのモチベーションに関わる部分をむやみに削ることは、長期的な経営で見るとマイナスになることもあります。

まずはどこにお金が流れているかを数字で客観的に把握することが大切です。

将来の支払い(税金など)に備えた資金繰り表を作る

手元のお金が不足する事態を防ぐためには、未来のお金の動きを予測することが必要です。そのために役立つのが「資金繰り表」です。

難しく考える必要はありません。ノートや簡単な表計算ソフトを使い、
・いつ、いくらの入金がある予定か
・いつ、いくらの支払い(家賃、給与、仕入れ、税金など)がある予定か
を書き出してみるだけでも、数ヶ月先の手元の現金残高をイメージできるようになります。

特に、年に数回ある税金の支払い時期や、年払いの保険料などは、あらかじめカレンダーに書き込んでおき、その月に向けて少しずつ現金を確保しておく習慣をつけることで、資金繰りの不安は大きく軽減されます。

数字が苦手でも大丈夫。専門家と一緒に現状を整理してみませんか

「頭ではわかっているけれど、日々のサロンワークで手一杯で数字を見る時間がない」
「正直、経理や税金の話は難しくてよくわからない」

そのように感じられる経営者様はとても多くいらっしゃいます。美容師やセラピストとしての技術を磨き、お客様に向き合うのが本来のあなたのお仕事です。数字の管理や税金の計算に時間を取られて、サロンの質が落ちてしまっては本末転倒です。

眞弓倫子税理士事務所では、個人事業主の方や、法人化された中小企業の経営者様の税務顧問やご相談を承っております。
ただ税金の計算をするだけでなく、数字に苦手意識がある方にも寄り添い、

「今、サロンのお金はどういう状況なのか」

「手元にお金を残すためにどうすればいいか」を、分かりやすい言葉で一緒にお話しさせていただきます。

「今の税理士さんに質問しづらい」

「これから開業するけれどお金の管理が不安」

といったお悩みがあれば、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

まとめ

美容室やサロン経営において、売上が上がっていてもお金が残りにくい理由には、主に以下の3つが考えられます。

1. 材料費や在庫などの変動費の管理が見えにくくなっている
2. 人件費や採用・教育にかかるコストの負担
3. キャッシュレス決済の増加や税金の支払いによる、入金と支払いのタイミングのズレ

これらを改善するためには、毎月の支出を「固定費」と「変動費」に分けて把握し、今後の入出金予定をまとめた「資金繰り表」で未来の現金の動きを予測することが大切です。

経営の数字に向き合うのは少し勇気がいるかもしれませんが、現状を知ることが利益体質への第一歩です。

よくある質問(FAQ)

Q. まだ小規模な個人サロンですが、税理士さんに相談してもよいのでしょうか?
A. もちろんです。規模の大小に関わらず、個人事業主のサロン経営者様からのご相談も多く承っております。最初から正しいお金の管理方法を知っておくことで、今後の経営の不安を減らすことができます。

Q. 税金について全く知識がなく、何から聞いていいのか分かりません。
A. 専門用語を使わず、やさしい言葉で現在の状況をヒアリングさせていただきますのでご安心ください。「なぜか手元にお金が残らない」「確定申告が不安」といったざっくりとしたお悩みからで大丈夫です。

Q. 相談や依頼をするタイミングは、決算や確定申告の直前でも間に合いますか?
A. 申告期限の直前ですと、できる対策が限られてしまったり、資料の整理に大きな負担がかかったりする場合がございます。余裕を持ったアドバイスをさせていただくためにも、お早めにご相談いただくことをおすすめしております。

また、今後年一回契約はサービスの品質を保つため、お断りさせていただく場合がございます。

よかったらシェアしてください!
目次