売上アップは「客数×単価×リピート」で考える|起業初期に見直したい3つのポイント

 起業して間もない頃は、「もっと売上を増やしたい」「集客を頑張っているのに、なかなか売上につながらない」と悩むことがあると思います。

 SNSを更新したり、交流会に参加したり、ホームページを整えたり。
自分なりに頑張っているのに、思うように売上が増えないと、不安になりますよね。そんなときに、ついやってしまいがちなのが値下げです。

「もう少し安くしたら申し込んでもらえるかも」
「高いと思われたら嫌だから、最初は安く受けよう」
「起業初期だから、このくらいの価格でも仕方ないかな」

 このように考えてしまう方は少なくありません。
 私自身も、価格を上げることに対して、申し訳ない、嫌な顔をされたくない、自信がない…と感じることがあります。でも、売上アップを考えるときに、最初に値下げを選んでしまうと、かえって事業が苦しくなることがあります。

売上は、ただ気合いで増やすものではありません。売上は、次の3つに分けて考えることができます。

売上 = 客数 × 客単価 × リピート

つまり、売上アップには大きく分けて、

・お客様の数を増やす
・一人あたりの単価を上げる
・繰り返し購入・利用してもらう

という3つの入口があります。

 今回は、起業初期の女性起業家の方に向けて、売上アップを考えるときに見直したい3つのポイントをお伝えします。

目次

1. 客数を増やす|まずは人と会い、知ってもらうこと

 売上を増やしたいと思ったとき、多くの方が最初に考えるのは集客だと思います。もちろん、お客様の数を増やすことはとても大切です。どれだけ良い商品やサービスを持っていても、知ってもらえなければ申し込みにはつながりません。

 起業初期の方にまずおすすめしたいのは、できるだけ人と会うことです。リアルの交流会に参加する。知り合いに自分の仕事を伝える。同じように事業をしている人と話す。地域のつながりを作る。

 こうした行動は、すぐに売上につながるとは限りません。でも、事業を知ってもらうきっかけになります。

 また、SNSもできれば早めに始めておくとよいです。Instagram、X、ブログ、ホームページなど、すべてを完璧にやる必要はありません。
 まずは、自分がどんな人で、どんなサービスを提供していて、どんな方の役に立てるのかを発信していくことが大切です。

 ただし、ここで気をつけたいのは、必死で売り込もうとしすぎないことです。

人と出会うこと、話すこと、信頼関係を作ること。これが結果的に、お客様とのご縁につながっていきます。

 起業初期は、売上が不安で焦ってしまうこともあると思います。
でも、焦って売り込むよりも、まずは自分のことを知ってもらい、安心して相談してもらえる関係を作ることが大切です。

2. 客単価を見直す|安く受けるほど、忙しくなることもある

 売上が増えないとき、つい「価格が高いのかな」と考えてしまうことがあります。そして、値下げをしたり、安く受けたりしてしまう。でも、安くすれば必ず売上が増えるわけではありません。
 むしろ、利益が残らず、ただ忙しくなるだけということもあります。

たとえば、1件あたりの単価が低いと、売上を増やすためにはたくさんの件数をこなさなければなりません。その結果、毎日忙しいのに、手元にお金が残らない。
疲れているのに、事業が楽にならない。そんな状態になってしまうことがあります。

 また、安さだけで選ばれている場合、さらに安いところが出てくると、お客様はそちらに流れてしまう可能性もあります。

 もちろん、起業初期にモニター価格やお試し価格を設定することが悪いわけではありません。ただし、それをずっと続けてしまうと、事業として継続することが難しくなります。

 大切なのは、単に価格を上げることではなく、サービス内容を整理し、その価値をきちんと伝えることです。このサービスを受けると、お客様にどんな良い変化があるのか。どんな不安が解消されるのか。どんな時間や手間が減るのか。どんな未来につながるのか。

 お客様は、ただ作業や時間にお金を払っているわけではありません。その先にある安心感や成果、変化にお金を払っています。

 「安くしないと選ばれない」と思っている方は、一度立ち止まって考えてみてください。その価格で、きちんと利益は残っていますか?無理なく続けられる価格になっていますか?忙しくなるだけで、手元にお金が残らない状態になっていませんか?

 売上アップを考えるときは、客数だけではなく、客単価を見直すこともとても大切です。

3. リピートを増やす|売上を安定させる大切な要素

 売上を安定させるためには、リピートも大切です。毎月、新しいお客様を探し続けるのは、とても大変です。
 もちろん新規のお客様との出会いも大切ですが、一度ご縁があったお客様に、また利用していただける仕組みがあると、売上は安定しやすくなります。

 たとえば、継続サービスやサブスク型のサービスは、事業をする側にとっても安心感があります。毎月ある程度の売上が見込めると、気持ちにも余裕が生まれます。

 では、リピートしてもらうためには、何が必要なのでしょうか。

大切なのは、その商品やサービスが、お客様にとってなくてはならないものになることです。

一度利用して終わりではなく、
「またお願いしたい」
「継続してサポートしてほしい」
「この人に相談できると安心」
と思ってもらえるかどうか。

 そのためには、お客様が本当に困っていることを理解し、必要なタイミングで必要なサポートを届ける工夫が必要です。

 逆に、一度きりで終わってしまう場合は、その方にとって、それだけのお金を払う価値があったと感じてもらえなかった可能性もあります。これは、落ち込むための話ではありません。次にどう改善するかを考えるためのヒントです。

・サービス内容はわかりやすかったか。
・価格に対して価値が伝わっていたか。
・利用後のフォローはできていたか。
・次に提案できるサービスはあったか。

 こうしたことを見直していくことで、リピートにつながる可能性が高まります。

リピートは、売上を安定させる大きな力になります。
起業初期だからこそ、新規集客だけでなく、「一度出会ったお客様とどう関係を続けるか」も考えていきたいところです。

売上だけでなく、客数・客単価・手元資金も見てみましょう

 売上アップを考えるとき、どうしても「今月の売上はいくらか」だけに目がいきがちです。でも、売上だけを見ていても、事業の状態はわかりません。

 売上を、客数と客単価に分けて見てみる。リピートしてくれているお客様がどのくらいいるか確認する。そして、手元に現金がどのくらい残っているかを見る。

 このように分けて考えることで、今の事業の課題が見えやすくなります。

 たとえば、売上が伸びない原因が「お客様の数が少ないこと」なのか。それとも「単価が低すぎること」なのか。一度きりで終わってしまい、リピートにつながっていないことなのか。

 原因によって、やるべきことは変わります。

・集客を増やすべきなのか。
・価格やメニューを見直すべきなのか。
・継続サービスを考えるべきなのか。

 数字を分解することで、ただ不安になるのではなく、次に何をすればよいかが見えてきます。

 そして、必ず確認してほしいのが手元にあるお金です。

事業が続けられなくなるときは、利益が少ないときではなく、現金がなくなったときです。どれだけ売上があっても、手元のお金が足りなければ、支払いができなくなってしまいます。

 だからこそ、売上だけでなく、現金の残り方も確認しておくことが大切です。

数字を見ることから、逃げないで

 数字を見るのは、怖いと感じる方もいると思います。思ったより売上が少なかったらどうしよう。利益が残っていなかったらどうしよう。自分のやり方が間違っているとわかったら嫌だな。

 そんな気持ちになることもありますよね。でも、数字はあなたを責めるためのものではありません。今の自分のやっていることが、事業として合っているのか。どこを見直せば、もっと良くなるのか。それを知るためのものです。

 数字と向き合わないままだと、何となく不安なまま頑張り続けることになります。でも、数字を見れば、改善できるところが見つかります。売上アップは、ただもっと頑張ることではありません。
 客数、客単価、リピートに分けて考え、自分の事業に合った方法で整えていくことです。

 起業初期は、不安になることも多いと思います。でも、数字を少しずつ見られるようになると、事業の現在地がわかり、次にやるべきことも見えやすくなります。

「集客を頑張っているのに、売上が増えない」
「安く受けすぎて、忙しいのにお金が残らない」
「売上をどう見直せばいいかわからない」

そんな方は、一人で抱え込まずにご相談ください。

数字を一緒に整理しながら、無理なく続けられる事業の形を考えていきましょう。

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