起業したいけど何から始めればいい?最初に整理したい3つのこと~売上をあげるために

 こんばんは🍀名古屋市で活動する税理士の眞弓倫子です✨

・いつか起業したい
・自分の力で仕事をしてみたい
・でも、何から始めればいいのかわからない

 そんなふうに感じている方は、多いのではないでしょうか。起業というと、まず開業届を出す、ホームページを作る、SNSを始める、名刺を作る……といった形から考えたくなるかもしれません。もちろん、それらも大切です。
 でも、私自身の経験から思うのは、起業前に本当に大切なのは、もっと手前の部分を整理することです。

それは、

  1. 誰に向けて、どんな商品・サービスを届けたいのか

  2. そのお客様は、何に困っているのか

  3. どうやって知ってもらい、適正な価格で届けていくのか

ということです。

 私は、最初から独立するつもりがあったわけではありません。むしろ、勤務税理士として働いていた頃は、自分が独立する未来をはっきり描いていたわけではありませんでした。というか、私には無理だ…的に考えていました。それでも今振り返ると、勤務時代にやっておいて本当によかったと思うことがあります。

 それは、営業です。

 たぶん、普通の勤務税理士であれば、そこまで営業を経験する人は多くないかもしれません。でも私は、勤務時代に自分で営業し、自分で仕事をいただく経験をしました。そしてその経験が、のちに独立する大きな自信につながりました。

目次

私が営業を始めたきっかけ

 私の息子と娘は、父母運営の学童保育に通っていました。父母運営の学童保育は、基本的に、子どもを預けている父母が運営を担います。
 会計、給与、年末調整、助成金の管理、日々の事務作業など、想像以上に専門的なことも多くあります。

 私は税理士の仕事をしていたため、自然な流れで会計役として任命されました。

そのときに、強く感じたことがあります。

「こんな専門的なことを、何も知らない父母がやるの?」
「専門家だからといって、これを業務外で当然のようにやらなければいけないの?」正直なところ、少し複雑な気持ちもありました。専門知識があるから任される。…でも、それを無償で、家庭や仕事の時間を削って行うのが当然になってしまう。それは少し違うのではないかと感じました。

 そこで私は、会計帳簿の作成、給与計算、年末調整などを、私が所属していた税理士法人に正式に依頼してもらえないかと提案しました。

 父母会で承認され、無事に、業務時間内で会計作業の多くを行うことができるようになりました。

 そのときに思ったのです。

「これって、他の学童さんも絶対に困っているよな」と。

 自分自身が学童の運営に関わり、いろいろ大変な思いをしたからこそ、同じように困っている父母の方たちを助けたいと思うようになりました。そうして始めたのが、学童の会計委託事業です。

「困りごと」に気づくと、仕事は生まれる

 当時、所長に相談したところ、「やってみれば?」というような感じでした。

そこから私は、名古屋市の学童保育に向けて営業を始めました。

 同じように学童を支援している社会保険労務士の先生を見つけ、アポイントを取り、お会いしました。その社労士さんから、学童様をご紹介いただくことができました。

 また、名古屋市内の学童保育に向けて案内チラシを郵送しました。そこからもご依頼をいただきました。

 実際に支援させていただいた学童様から感謝のお言葉をいただき、さらに他の学童様へのご紹介につながったこともあります。この経験を通して、私は気づきました。

「…私って、営業できるんだな」と。

それまで、自分は営業が得意だと思っていたわけではありません。むしろ、絶対無理だ、とか決めつけていました。
 でも、お客様の困りごとが見えていて、自分がその解決に役立てると本気で思えたとき、自然と動くことができました。

 ここに、起業の大事なヒントがあると思っています。

 起業するときに大切なのは、ただ何を売るかを考えることではありません。

・誰に向けて、その商品やサービスを届けたいのか。
・その人は何に困っているのか。
・何を求めているのか。
・自分は、その困りごとに対して、どのように役に立てるのか。

 ここを整理することが、とても大切です。

 感覚的には、「自分が売りたいもの」から考えるよりも、「お客様の困りごと」から考えた方が、売上につながりやすいのではないかと思っています。

起業前に整理したいこと1~誰に向けて、何を届けたいのか~

 起業したいと思ったとき、まず考えたいのは、

「誰に向けて、何を届けたいのか」ということです。

 たとえば、同じサービスでも、誰に向けるかによって伝え方は大きく変わります。

・起業初期の女性に向けるのか。
・忙しい経営者に向けるのか。
・子育て中の方に向けるのか。
・地域の小さな事業者に向けるのか。
・専門的な支援が必要な団体に向けるのか。

 対象となるお客様がぼんやりしていると、発信も営業もぼんやりしてしまいます。反対に、「この人たちの役に立ちたい」という相手が見えてくると、商品やサービスの内容も、言葉も、届け方も少しずつ明確になります。

 私の場合は、学童保育の会計委託事業がまさにそうでした。

「学童の父母の方たちが、専門的な会計や給与計算で困っている」
「本来なら、子どものため家庭のために時間を使いたいのに、慣れない事務作業に追われている」
「税理士として役に立てるのではないか」

 そう思えたから、行動することができました。起業の最初の一歩は、完璧な事業計画を作ることではないと思います。まずは、誰のどんな困りごとに役立ちたいのか。何をして喜んでいただきたいのか。そこを自分の言葉で書き出してみることが大切です。

起業前に整理したいこと2~お客様は何に困っているのか~

 次に大切なのは、お客様の困りごとを具体的に考えることです。商品やサービスを作るとき、つい自分目線になってしまうことがあります。

・私はこれが得意だから
・このサービスを売りたいから
・この資格を持っているから

もちろん、自分の強みを活かすことは大切です。でも、お客様が本当にお金を払うのは、資格そのものやサービス名に対してではありません。

・自分の悩みが解決すること。
・不安が軽くなること。
・時間が生まれること。
・安心して前に進めること。

そこに価値を感じて、お金を払ってくださるのだと思います。

だからこそ、起業前には、

・お客様は何に困っているのか
・どんなことに不安を感じているのか
・何が面倒だと思っているのか
・本当はどうなりたいと思っているのか
・そのために、自分は何を提供できるのか

を整理することが大切です。

 私が学童保育の支援を始めたときも、単に「会計帳簿を作ります」「給与計算をします」という話ではありませんでした。

その奥には、

「父母の負担を減らしたい」
「慣れない会計作業で悩む時間を減らしたい」
「子どもたちのための活動に、もっと力を使ってほしい」

 という思いがありました。このように、お客様の困りごとの奥にある気持ちまで考えると、サービスの伝え方が変わります。

 起業初期は、売上を上げたい気持ちが先に立つこともあります。もちろん、お金を稼ぐことは大切です。生活費を稼がなければ、事業を続けることはできません。

でも、ただ売上を上げることだけを目的にしてしまうと、どこかで苦しくなってしまうのではないかと思います。

 私は、適切な仕事をして、その対価としてお金をいただきたいと思っています。
お客様のお役に立ち、その結果として売上が上がる。その順番を大切にしたいのです。

 だからこそ、自分がお役に立てないと思う案件については、お断りさせていただくこともあります。誰でもいいからお客様を増やす。何でもいいから売上を増やす。それだけでは、長く続く事業にはなりにくいのではないでしょうか。

起業前に整理したいこと3~価格・販路・営業方法を考える~

 3つ目に整理したいのは、価格、販路、営業方法です。

 どれだけ良い商品やサービスがあっても、知ってもらえなければ売上にはつながりません。また、価格が低すぎると、忙しいのに利益が残らない状態になってしまいます。反対に、価格の根拠がないまま高く設定しても、自分自身が不安になってしまうことがあります。だからこそ、起業前に、

・適正な価格はいくらなのか
・どこでお客様と出会うのか
・どうやって自分のサービスを知ってもらうのか
・紹介につながる仕組みはあるのか
・SNSやホームページで何を発信するのか

を考えておくことが大切です。

 私の場合、学童保育の会計委託事業では、紹介、チラシの郵送、専門家とのつながりが販路になりました。

・同じ分野のお客様を支援している社労士さんに会いに行ったこと。
・名古屋市の学童保育に向けて案内を送ったこと。
・支援したお客様から感謝いただき、別の学童様をご紹介いただいたこと。

これらはすべて、営業活動でした。

 営業というと、「売り込むこと」というイメージがあるかもしれません。でも、私が経験した営業は、無理に売り込むというよりも、

「困っている方に、自分ができることを知ってもらう」という感覚に近いものでした。

そして今の時代、SNSもとても大切だと思っています。

 もちろん、SNSを始めたからといって、すぐに売上につながるとは限りません。
でも、自分がどんな考えで仕事をしているのか、どんな方の役に立ちたいのかを発信していくことで、少しずつ信頼が積み重なっていきます。

 起業前からSNSを始めておくことは、自分の考えを整理する意味でも、お客様に知っていただく意味でも、とても大切だと思います。

私が起業できた理由

 私は、独立したときに、少しだけ自信がありました。

それは、「自分で営業して、自分で売上を上げた経験がある」という自信です。大きな自信ではありません。「絶対に大丈夫」と思っていたわけでもありません。

 でも、勤務時代に、困っているお客様を見つけ、自分で動き、仕事につなげ、感謝していただいた経験がありました。その経験があったから、起業に踏み出せたのだと思います。

 そして今、私は本当に起業してよかったと思っています。本当に、本当に、心からそう思っています。

・税務顧問のお客様。
・学童のお客様。
・ご相談くださる方々。

 お客様から感謝の言葉をいただくたびに、私自身も、お客様との出会いに心から感謝しています。

 起業は、不安もあります。大変なこともあります。売上のこと、お金のこと、集客のこと、税金のこと、考えなければいけないこともたくさんあります。

 それでも、自分の仕事で誰かのお役に立てること。その対価としてお金をいただけること。そして、お客様と長く信頼関係を築いていけること。それは、とても幸せなことだと感じています。

まとめ~起業前に、まずは3つを書き出してみましょう~

起業したいけれど、何から始めればいいかわからない。

そんなときは、いきなり開業届やホームページから考えなくても大丈夫です。

まずは、次の3つを整理してみてください。

  1. 誰に向けて、何を届けたいのか

  2. そのお客様は、何に困っているのか

  3. 価格・販路・営業方法をどうするのか

起業は、完璧に準備が整ってから始めるものではないと思います。

でも、何も整理しないまま進むと、途中で不安が大きくなってしまいます。

自分は誰の役に立ちたいのか。
その人は何に困っているのか。
自分の商品やサービスは、その困りごとをどう解決できるのか。
そして、それをどうやって知ってもらうのか。

ここを一つずつ整理していくことで、起業の一歩は少しずつ現実的になっていきます。起業前は、不安があって当然です。自信がなくても当然です。

でも、自分の経験や思いの中に、誰かの困りごとを解決できるヒントがあるかもしれません。

 まずは、頭の中にあることを紙に書き出すところから始めてみてください。
その小さな一歩が、未来の仕事につながっていくかもしれません。

 

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