創業時に選ぶべき会計ソフトは?弥生・マネーフォワード・freeeを徹底比較

創業直後は、売上づくり・営業・資金繰り・各種届出など、やるべきことが一気に押し寄せます。その中でつい後回しにされがちなのが会計・経理です。

しかし実際には、

  • 記帳が追いつかない

  • 確定申告前にまとめて入力して大混乱

  • 税理士に渡す資料が不十分で余計な顧問料がかかる

といったトラブルが非常に多く、最初の会計ソフト選びがその後の経営効率を大きく左右します。

本記事では、創業者に人気の
弥生会計・マネーフォワード クラウド会計・freee会計
の3つを、税務の実務目線で分かりやすく比較します。

創業時の会計ソフト選び5つの基準

創業期に特に重要なのは、次の5点です。

  1. 操作の分かりやすさ(会計初心者でも使えるか)

  2. 初期費用・月額コスト

  3. 銀行・クレジットカードとの連携性

  4. 確定申告・法人成り後の対応力

  5. 税理士とのデータ連携のしやすさ

この基準で、各ソフトを比較していきます。

目次

弥生会計のメリット・デメリット

弥生会計のメリット

  • コストが安く、創業期でも導入しやすい
    クラウド版は低価格プランがあり、固定費を抑えたい創業者には大きなメリットです。

  • 会計ソフトらしいシンプルな設計
    仕訳・試算表・損益計算書など、基本的な会計処理に特化しており、簿記に少しでも触れたことがある方には非常に使いやすい設計です。

  • 税務申告(確定申告・消費税)への対応が安定している
    長年使われてきたソフトだけあって、税務処理の安定感は高く、税理士側も安心して対応できます。

弥生会計のデメリット

  • 請求書・勤怠・給与などの周辺機能が弱い
    会計以外のバックオフィス業務を一括管理したい方にはやや物足りません。

  • 急成長・多拠点経営にはやや不向き
    将来的に部門管理や複雑な管理会計が必要になる場合、機能不足を感じることがあります。

▶ 弥生会計はこんな人におすすめ

  • 創業コストをとにかく抑えたい

  • 簿記の基本が分かっている

  • シンプルに会計だけをきっちり管理したい

マネーフォワード クラウド会計のメリット・デメリット

マネーフォワードのメリット

  • 銀行・クレカ・POSとの連携が非常に強力
    入出金明細の自動取得、AI仕訳により、日々の記帳作業が大幅に省力化できます。

  • 会計+給与+勤怠+請求書を一元管理できる
    従業員を雇うタイミングでもシステムを乗り換える必要がありません。

  • 従来型の会計ソフトに近く、経理経験者に扱いやすい
    税理士や経理担当とデータのやりとりがスムーズです。

マネーフォワードのデメリット

  • 完全自動ではなく、確認・登録作業が必要な場面も多い
    freeeと比べると手動の工程はやや残ります。

  • 複数サービス利用でコストが上がりやすい
    給与・勤怠・請求管理まで使うと月額費用が増えます。

▶ マネーフォワードはこんな人におすすめ

  • 将来、従業員を雇う予定がある

  • 会計+人事労務をまとめて管理したい

  • 銀行やカードの取引が多い

freee会計のメリット・デメリット

freee会計のメリット

  • 会計知識ゼロでも直感的に使えるUI
    「○○を支払った」「○○を売上計上した」など、質問に答える形式で記帳できるため、簿記が分からなくても操作できます。

  • 自動化機能が非常に充実
    レシート撮影、銀行・カードの自動取得、自動仕訳により、経理作業の手間が最小限です。

  • 確定申告・請求書作成までワンストップ
    個人事業主のスモールスタートには非常に相性が良いです。

freee会計のデメリット

  • 独特の操作性で、税理士・経理経験者は戸惑うことがある
    一般的な複式簿記の概念と画面構成にズレがあり、専門家側で調整が必要なケースもあります。

  • 取引が複雑になると管理が煩雑になりやすい
    部門別管理や複雑な原価管理には不向きです。

▶ freeeはこんな人におすすめ

  • 会計や経理がまったく分からない

  • とにかく「入力の手間を減らしたい」

  • フリーランス・副業・小規模事業

結論|創業フェーズ別おすすめ

  • 費用最優先・シンプル重視 → 弥生会計

  • 将来の人員増・会社規模拡大を見据える → マネーフォワード

  • 会計が苦手・時間がない → freee

どれが正解というよりも、
「今の事業フェーズ」と「将来どうなりたいか」で最適解が変わる、というのが実務上の結論です。

税理士として伝えたい重要ポイント

創業時に多い失敗が、
「何となく選んで、あとで使いにくくなって乗り換える」ことです。

会計ソフトは一度データがたまると、
乗り換えコスト・過去データの移行・税務処理の不整合が発生しやすくなります。

可能であれば、

  • 創業前

  • または1期目のうちに

税理士に一度相談した上でソフトを決めるのが、結果的に一番コストも手間も少なくなります。

  • 「自分にどのソフトが合うか分からない」

  • 「freeeとマネーフォワードで迷っている」

  • 「将来法人化した時に困らない構成にしたい」

こうしたご相談は、創業期こそ多く寄せられます。
当事務所では、創業フェーズに応じた会計ソフトの選定から初期設定、記帳体制の構築までサポートしています。お気軽にご相談ください。

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