ドローンネット破産と「ドローン節税」~何が起きたのか?税理士が整理してわかりやすく解説~

ここ数年、ドローンを活用したビジネスや節税スキームが個人・法人を問わず話題になりました。しかし、2025年12月に株式会社ドローンネットが負債約1,445億円で破産手続き開始となったニュースは、多くの起業家・投資家に衝撃を与えました。

本記事では、

  • ドローンネットとは何だったのか

  • 「ドローン節税」とはどういう仕組みか

  • 破産と節税スキームの関係性

  • 起業家・経営者が今後注意すべき点

を、税理士の視点で丁寧に解説します。

目次

ドローンネットってどんな会社だったの?

ドローンネットは2017年に設立され、産業用・一般用ドローンの販売・スクール運営、フランチャイズ展開をしていた会社です。

しかし、暗号資産マイニング装置の販売、投資家向けに税務メリットを強調した商品販売、といった分野へ急拡大しました。

そして2025年12月、東京地裁から破産手続開始決定を受け、破産管財人の管理下に置かれています。資金調達・信用・回収のバランスが崩れたことが倒産要因とみられています。

「ドローン節税」とは何だったのか?

「ドローン節税」とは、税制上の特例や減価償却の扱いを利用して税負担を減らすスキームを指します。具体的には…小型機材(10万円未満)のドローンを多数購入→「少額減価償却資産」として即時に経費化→損金算入による利益圧縮といった流れが一般に語られてきました。

しかし、令和4年の税制改正により、このようなスキームは封じ込められました
対象資産が貸付用である場合は従来の耐用年数に従って減価償却しなくてはならず、即時損金算入のメリットが制限されたのです。

ドローンネットの破産と「ドローン節税」の関係

結論から言うと、ドローン節税が封じられたこととドローンネットの破産は直接の因果関係ではないかもしれませんが、事業モデルに深く影響した可能性が高いです。

① 税制改正で節税スキームが使いにくくなった

令和4年の改正で従来の減価償却手法が大きく変わり、「節税目的で大量購入→即時損金算入」という手法は封じられました。

② ドローンネットのビジネスモデルが変化した

節税需要が減った後、ドローンネットは暗号資産マイニング装置販売へと舵を切ります。ところが、税務調査で所得隠しが指摘される、税務リスクが顕在化し信頼が低下という問題も起きました。これらが重なって、収益と信用が崩れ、最終的に破産へと至ったと見られています。

起業家・経営者が今考えるべきこと

① 節税スキームは法律・制度の変化を常に確認

節税は合法の範囲で行うことが前提です。税制は毎年改正されるため、安心して使える制度が急に変わることもあると理解しておきましょう。節税商品が世に出る→税制改正により使えなくなるの流れは本当に繰り返されています。

② 事業モデルは収益構造が明確なものにする

税制優遇やトレンドを追うあまり、持続可能な収益モデルをないがしろにしないことが大切です。

③ 信頼性の高い専門家の意見を取り入れる

節税や投資の実行前には、税理士や弁護士など専門家の意見を仰ぐことを心がけましょう。制度の細かい適用条件やリスクを見落とすと、後で大きな代償を払うことになります。

まとめ

項目 ポイント
ドローンネット破産 2025年12月、負債約1,445億円で破産手続開始決定
ドローン節税 減価償却を使う節税スキームだが税制改正で封じられた
因果関係 直接ではないが、税制変更 → 事業モデル変更 → 経営悪化の連鎖が影響
経営の教訓 法令遵守・持続可能性・専門家相談が重要

起業家・経営者にとって、ドローンビジネスも節税も魅力的ですが、法律と税務の基盤をしっかり押さえたうえで戦略を立てることが、長く安心して事業を続ける鍵です。

必要なら、今回の事例から学ぶ節税制度の安全な活用方法税務リスク回避策についても解説できますので、遠慮なく聞いてくださいね。

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