起業当初からお世話になっている税理士がいる一方で、事業の成長や環境変化により
「今の税理士さん、本当に合っているのかな?」と感じる起業家の方は少なくありません。
税理士の変更は珍しいことではありませんが、勢いで進めると思わぬトラブルやミスマッチにつながることもあります。
そこで今回は、税理士を変えたいと感じたときに必ず確認しておきたいチェックリストを、実務目線で整理します。
なぜ税理士を変えたいと感じたのか
まずは、変更を考える背景を整理してみましょう。
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相談しても回答が遅い・曖昧
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節税や資金繰りなどの提案がほとんどない
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事業内容や業界を理解してもらえていない
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顧問料がサービス内容と釣り合っていない
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事業が拡大し、今の税理士の対応範囲を超えてきた
これらは多くの起業家が感じる、自然な違和感です。この中に、税理士変更を考えるようになったきっかけはあるでしょうか。
税理士を変える前に確認すべきチェックリスト【7項目】
①不満を具体的に言語化できているか
なんとなく合わないでは、次の税理士選びも失敗しがちです。
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レスポンスが遅いのか
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提案が少ないのか
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説明が難しすぎるのか
不満点を具体化することで、次に求める税理士像が明確になります。
② 今の税理士に一度は相談・要望を伝えたか
意外と多いのが、言えば改善したかもしれないケースです。
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月次での数字説明をしてほしい
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節税や補助金の情報がほしい
一度も要望を伝えずに変更すると、同じ不満を別の税理士でも繰り返す可能性があります。
税理士を変更するのは、やっぱり大変な事ですので、今の税理士に不満があれば一度腹をわって話してみることも必要だと私は思います。
③ 契約内容・解約条件を確認したか
税理士との顧問契約には、以下が定められていることが一般的です。
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解約の申し出期限(例:○か月前)
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解約時の精算方法
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記帳データ・申告書類の引き渡し範囲
感情的に動く前に、必ず書面を確認しましょう。
ただ、税理士と顧問契約書を交わさずに契約しているケースも少なからずあります。その場合は、解約を申し出る際にどのようにしたいのか前税理士話し合う必要があると思います。
④ 決算・申告のタイミングではないか
決算直前・申告期限直前は、税理士変更はしない方がいいです。
この時期の変更は、引き継ぎミスや追加費用の原因になりやすいため、慎重な判断が必要です。
⑤ 次の税理士に何を期待するか明確か
新しい税理士に求める役割を整理しておきましょう。
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経営数字を一緒に見てほしい
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資金繰り・融資の相談がしたい
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クラウド会計に強い人がいい
次の税理士に何を求めるかがはっきりしないと、満足度も上がりません。
⑥ 税理士の得意分野が自社と合っているか
税理士にも専門性があります。
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法人設立・スタートアップ支援
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業種特化
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節税・組織再編・事業承継
税理士なら誰でも同じではなく、自社フェーズに合った専門性を重視しましょう。
⑦ 引き継ぎ資料を整理できているか
スムーズな変更には、以下が重要です。
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過去の申告書
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総勘定元帳・試算表
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会計ソフトのデータ
資料が揃っていないと、新しい税理士の対応が遅れる原因になります。
税理士変更は経営環境を整える前向きな選択
税理士を変えることは、決して後ろ向きな行為ではありません。
むしろ、事業フェーズが変わった、求める役割が変化したという成長の証でもあります。
大切なのは、誰を選ぶかだけでなく、なぜ変えるのか、何を期待するのかを整理することです。
まとめ|チェックリストを使って、納得のいく判断を
税理士変更を検討する際は、次の7点を必ず確認しましょう。
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不満点を具体化できているか
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現税理士に要望を伝えたか
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契約・解約条件を把握しているか
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タイミングは適切か
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次に求める役割が明確か
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専門性は自社に合っているか
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引き継ぎ準備はできているか
冷静に整理することで、後悔のない税理士選びにつながります。