強みだけでなく、弱みや課題も含めて公開しています。
どんな考え方の事務所なのかを知っていただくための、現在地の記録です。
2026年8月時点
お客様の会社を分析するときによく使うSWOT分析を、自分の事務所に向けてやってみました。
強みだけを並べたページにすることもできましたが、それでは実態が伝わりません。弱みや、これから向き合う課題まで書いています。税理士をお探しの方に、判断材料として読んでいただければ幸いです。
SWOT分析は、次の4つに分けて現在地を整理する方法です。上の2つは自分の内側の話、下の2つは自分では変えられない世の中の流れを指します。
内部環境・プラス要因
内部環境・マイナス要因
外部環境・プラス要因
外部環境・マイナス要因
「この会社の仕事、どうやったらもっと楽になるだろう」。数字を見ながら、そこまで考えてしまうのが当事務所の特徴です。
給与の一覧表から会計ソフト用の仕訳データを作る。毎月の転記作業を減らす。数字の突合を自動化する。経営者が困っているのは税金だけではなく、請求・給与・経理・資料管理といった日々の細かい作業だからです。
税務・会計を入口にして、会社の仕事そのものを整えていく。ここまで踏み込むことを大切にしています。
もともとITに詳しかったわけではありません。「これ、毎月やるの大変だな」と思った仕事を、一つずつAIに相談していったのが始まりでした。
いまでは資料整理、数字のチェック、会計データの作成に加えて、領収書の読み取りや申告書類の整合性チェックなど、必要なツールを自分で作って業務に組み込んでいます。
「AIならこんなことができます」という一般論ではなく、「実際の会社の仕事で、こう使っています」と実例でお話しできることが強みだと考えています。
法人の申告実務を長く担当する一方で、大学院では相続税をテーマに研究し、相続診断士の資格も取得しています。
税理士業界では法人税中心の事務所と資産税中心の事務所が分かれがちですが、経営者の頭のなかでは、会社の話と家の話は地続きです。「会社の株をいずれ子どもに渡したい」「役員報酬は退職金や相続まで考えるとどうなるのか」。会社のことも、その先の相続のことも、同じ相手に続けて相談できる体制を整えています。
小さな事務所なので、試すのも決めるのもその日のうちにできます。
お客様から質問が来るときは、たいてい判断に迷って手が止まっているときです。完璧な回答を3日後に返すより、「今わかる範囲ではこうです、詳細は明日までに確認します」と当日中にお返しするほうが、会社は前に進めます。レスポンスの速さは、規模の小さい事務所が最も価値を出せる部分だと考えています。
税理士事務所とは別に、学童保育(放課後児童クラブ)の会計・運営支援にも取り組んでいます。
人が足りない、引き継ぎができない、担当者しか分からない作業がある。こうした現場で学んだのは、「正しい会計処理」だけでなく、担当者が代わっても続けられる仕組みを残さなければ意味がないということでした。経理担当者が一人しかいない中小企業の課題とも、とてもよく似ています。
強みだけを並べても、実態は伝わりません。認識している課題と、その対策も書いておきます。
判断するのも、お客様と話すのも、税務判断をするのも代表。小さな事務所である以上、避けにくい構造です。事務所が小さいうちは意思決定の速さという長所になりますが、お客様が増えれば必ず限界が来ます。
対策として、「代表にしかできない仕事」と「他の人でもできる仕事」を分ける作業を進めています。職員の採用、業務のマニュアル化、ツールによる自動化は、すべてここに効いてきます。
新しいことに関心を持つため、税務、相続、AI活用、業務効率化、情報発信と手を広げがちです。10個を少しずつ進めるより、「今はこれを伸ばす」と絞ったほうが成果は大きくなる。「何をするか」以上に「何を今はしないか」を決めることを、経営上の課題として意識しています。
開業からの年数だけを見れば、まだ新しい事務所です。歴史、顧問先数、紹介ネットワークでは、長く地域で経営してきた事務所にかなわない部分があります。
ただ、開業年数そのものは変えられません。発信量、専門性、対応の速さ、新しい技術への適応力で選んでいただけるよう、「新しい事務所だからこそ何ができるか」を考えて動いています。
税務、相続、経営、AI活用、業務効率化。幅広く対応できること自体は強みですが、外から見ると「結局、何が得意な事務所なのか」が分かりにくくなります。
経営者の会社と家族のお金を、税務・会計とAIの力で整える税理士。
ここを事務所の軸として、伝え方を整理しているところです。
「ChatGPTは知っているが、実際の業務にどう組み込めばいいか分からない」という会社はまだ多くあります。一方で、採用が難しく、経理担当者が辞めてしまい社長自身が事務作業をしている、という相談は年々増えています。
人を増やせないなら、一人あたりの仕事量を減らす仕組みを作るしかありません。毎月その会社の数字と業務の流れを見ている税理士は、業務改善を提案する立場として適した場所にいると考えています。
以前は紹介がほとんどでしたが、いまは検索、ホームページ、SNS、生成AIへの相談まで使って、依頼する前に税理士の考え方を確認できます。歴史の浅い事務所にとっては、むしろ追い風です。
だからこそ、このページのように考えていることを隠さず書いておくことに意味があると思っています。
亡くなる方の数は増え続け、基礎控除の引き下げ以降、相続税の申告が必要になる家庭も広がりました。同時に、中小企業の経営者の高齢化も進んでいます。「会社の税務」と「家族の相続」を続けて相談したいというニーズは、確実に増えていく分野です。
クラウド会計とAIの進化で、記帳や単純なチェックはさらに自動化されていきます。「帳簿を作ります」「申告書を作ります」だけでは、価格の勝負になりかねません。
だからこそ、作業そのものではなく、判断・提案・改善に価値を移していく必要があると考えています。
数年後には、AIを使うのが当たり前になっているはずです。重要なのは使えることではなく、どんな問題をAIで解決したのか。実際の業務改善の事例を、地道に積み重ねていくしかないと考えています。
AIは税務について、自然な文章で間違えることがあります。お客様の大切な情報を預かる立場として、どこまでをAIに渡すのかにも線を引く必要があります。
当事務所のルール:読み取りや下書きはAI、計算はプログラム、最終的な判断と責任は人。制度の確認は、必ず条文や国税庁の資料などの一次情報にあたります。
AIを積極的に使うからこそ、「最後は税理士が確認している」という価値は、これまで以上に重くなると考えています。
お客様が増えることと、良い事務所になることは、必ずしも同じではありません。受けすぎれば、レスポンスが遅くなり、チェックが甘くなり、一人ひとりに向き合う時間が減ります。
売上を伸ばすことより先に、仕事が増えても品質が落ちない仕組みを作ること。順番を間違えないようにしています。
整理してみて、はっきりしたことがあります。当事務所が目指しているのは、申告書をたくさん処理する事務所ではなく、お客様の会社そのものが、少しずつ良くなっていくのを支援する事務所です。
「税金のことだけを相談する税理士」ではなく、経営者が仕事で困ったときに、最初に相談してもらえる税理士でありたいと考えています。
税務・会計の専門性を土台にしながら、AIや新しい技術を使って、中小企業の仕事を少しずつ楽にしていく。そして、会社のことも、その先の家族のことも、続けて相談していただける。これが当事務所の目指す形です。
数年後にもう一度SWOT分析をしたときに、「当時はこれが弱みだったけれど、今は強みになった」と言える項目が一つでも増えているように、日々取り組んでいます。
ご自身の会社の強みと課題を整理したい、という経営者の方もお気軽にご相談ください。数字と一緒に、現在地を整理するお手伝いをいたします。
michiko@mayumi-kaikei.com
※またはお問い合わせフォームからご連絡ください。